絶対少年 第10話

 いよいよ前半のクライマックスに向けて、盛り上がっています。もっとも、表面上はとてもそうは見えないところが、逆に面白いです。
 「道きり」の吊るされた草履に加え、異界への入り口を象徴する井戸がぞくぞくする怖さをかもしだしています。井戸と言えば、やはり「貞子」が連想されますが、もう一つ思い出したのが『灰羽連盟』でした。『灰羽連盟』では、物語の半ば過ぎに主人公のラッカが井戸に落ち、そこから這い上がるという展開がありましたが、今更ながら、これはラッカの「死と再生」を象徴していたように思われます(「貞子」の場合は、とんでもないものが再生してしまうわけですが)。もしかすると、『絶対少年』でも同様な展開になるのかしらん(民俗学的な薀蓄の多いこの作品には、なかなかに似つかわしい展開のように思えます)。何はともあれ、明日の第11話が楽しみです。